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出会い系メールを解析する

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最近はこれがきっかけで結婚まで結びつくカップルも珍しくない。それほどまでに広がりを見せている「出会い系」
平たく言えばネットで恋人探し、冷静に考えれば別に不健全なことではないと思うが、どうしても我々はこの言葉に危険なニオイを感じてしまう。
それはおそらく出会い系を悪用する人間が山のようにいるからである。
そう、今回のように…。

RikiyはHotmailを使うのだが、MSNメッセンジャーメッセ仲間を見つけるためのMSNメッセンジャー友達募集掲示板というものがある。掲示板に書込みをしてメッセ仲間を募るというありふれたコミュニティーなのだが、半年ほど前にRikiyも書込みをしてみた。Rikiyはオンラインのみの友達と言うのがいないのでぜひ作ってみたかったというのが理由だ。
数日すると数人からアクセスがあり、実際にメッセを介してお話をしたりした。中には女だと勘違いして話しかけてきたらしく(Rikiyという名前は確かに男女どちらともとれるので)こちらが男だとわかった瞬間に消えた愚か者もいたが、まともに友達として話せた人もいたのでコミュニティーというのはわりと機能しているんだということがわかった。

しかし先の愚か者のように、男女の出会いを目的に書込みをする人間は必ずやいる。Rikiyは変人なのでわからないが、むしろ一般的にはああいうところに書込みする人間の大半がそういう気持ちを持っているのかもしれない。
そしてそれを利用しようとする輩がいるのだ。
書込みをしてから今日まで、「掲示板をみました」とメールをしてくる人間がいる。内容は様々なのだがどれにも共通していることは、内容が明らかに不自然であるということ。
例えば、

初めまして**と申します。突然のメールで申し訳御座いません。少しお話をさせて頂きたくメールさせて頂きました。実は私はお相手を求める女性のサークルを運営しております。当サークルは経営者等で経済的に余裕がありながらも機会に恵まれず、男性への援助を通してのお付き合い(いわゆる逆援助)を求める女性の集まりです。社会的立場等で機会に恵まれないのが現状です。もちろん私的なサークルですので入会というものではなく単にご紹介という形になりますので費用等は必要ありません。お気を悪くされたら申し訳御座いませんが、もしご興味が御座いましたらお返事を頂ければと思っております。良いお返事お待ちしております。

名前はふせたが実際に送られてきたものを原文をそのまま抜粋した。
これをみたRikiyの第一印象は改行くらいとしろ、ということだった(笑)がとにかく典型的な出会い系への勧誘メールだろう。
そもそもメッセ仲間募集の掲示板を見てどうしてこんな内容のメールを送ってくるのかがすでにおかしい。
引っかかる人間がいるとしたら確信犯しかいないんじゃないかと始めはバカにしていた。ところが相手もなかなか考えている。
興味も無いのでそのまま放置しておいたら数日後に再び同じ送り主からメールが届いた。

度々のメール申し訳御座いません。先日のお話ですが、お考え頂けましたでしょうか?良いお返事お待ちしております。

あざとい!
こんなメールをもらえば返事を待たせているという罪悪感から、返事を返さなければ申し訳ないみたいな気持ちになってしまう。人を心理をよく掴んでいるなと思った。
ここでこのまま放置しておいても良かったのだが、別の意味で興味を持ったので試しに返信してみた。
内容は「メールありがとうございます。興味があるので詳しいお話をお聞かせ願えますか。」という感じのもの。
どんな反応をするか楽しみにしていたら、驚いたことに10分もしないうちに返事が返ってきた。

ご紹介を望まれる場合はまず私どもが利用しているサイトにご登録をお願いする事になります。そこに登録していただいた後ご紹介しますので、女性のお客様(複数)かメールが届きますので、お選びいただいた後当人同士のお話し合いで条件等を決めていただきます。別にサイトを通してずっとやり取りしてくださいというわけではありません。ただ、女性の方はそれなりの立場がありますので、多少慎重な所があると思います。アドレス交換は会ってからの方がいいかも知れません。他に分からない事があればご質問下さい。

スピード返信にしては整った文章、きっとテンプレートがあるのだろう。文章の内容については丁寧な言い回しだが
「いや、だからそれ結局、出会い系だろ?」

という一言に尽きるのだが、自分的に気になったのはこのメールの宛先だ。

To: 門棚 軽炉棲 <*******@hotmail.com>

「モンタナ・カルロス」?
アドレスは確かに自分のものだが名前は明らかに違う。どういう意図でこんなネーミングをしたか知らないが相手の中でのRikiyは「門棚 軽炉棲」らしい。ふざけた名前だ。それともこれもテンプレートのうちなのだろうか。
自分的に満足したのでこのメールはここで放置した。その後も、

お返事がなかったものですからこちらから送らせて頂きました。何かご不明またはご不満が有りましたら、ご連絡頂ければ、きちんと対応させていただきます。

1度目と全く同じ手口の内容のメールが届いた。しかしと2度同じ手は通じない。もっとアプローチでこっちの心を揺さぶって欲しかったものだとなおさら返信する気をそがれた。こんなのでも飢えていると引っかかってしまうのだろうか。

そのまま放置続けたらそのメールは来なくなったが、それからも似通ったメールはたまに届いた。
それらに対してRikiyはとりあえず1度は返信する。時々によって文面は様々だが「この文面に対して相手はどう返してくるのか」というのが興味深く、反応が面白いときには数ターンやりとりしたこともあった。
そうするうちに、出会い系メールの法則らしきものがいくつか見えてきたので挙げておこう。

改行が妙に少ない
時には全く無いときもある。人間文章書くときには意識せずともある程度体裁を整えようとするものだがその意思が全く見られない。
一言で言えば機械的。

文面にこちらの名前が絶対に出てこない
つまり誰に送ってもおかしくない文章なのである。テンプレートとしてはよくできている。

送り主はキャリアの違うWebメール
今回この類のメールが例外なくyahooメールから送られてきている事実からの推測だが、そもそもMSNメッセ仲間を求める掲示板を見てyahooアドレスで送ってくること自体が不自然。
おそらくMSN宛てにMSNで送るとメッセンジャーでアクセスされたりその他いろいろ都合が悪いことがあるからではないか。これがもしYahooメールに宛てるものだったならMSNを使ってるのでは?

1ターン目の返信が不自然なほど早く、時に宛先がおかしい
それなりに内容に即した文章が返ってくるので自動返信ではないだろうが、早いときには5分程で帰ってくる。
また、始めに来たメールでは普通だった宛先に妙な名前がついてくるときがある。(Rikiyの場合は門棚 軽炉棲)

とまぁこんな感じだが、実はこれらのことを総合すると一つの仮説が立つ。
最後の項目の「門棚 軽炉棲」だが、実はなんと全く違う複数の送り主がこの名でメールをよこしているのだ。
この事実からRikiyはこの一連のメールは全て出所が一箇所ではないかと考えている。そう考えれば内容にこれだけの共通点があるのも納得がいくし、これだけ頻繁にメールが届くのもうなずける。
むぅ、組織の影が見えるぞ…。

結論、変なメールには気をつけろということである。

(2005年2月2日)


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Presented By Rikiya Takazawa